2024年6月14日、TOOBOEの新曲『痛いの痛いの飛んでいけ』のミュージックビデオ(MV)が公開されました。
動画は、映像制作ユニット「擬態するメタ」による作品です。
とてもギミックに富んだMVになっているため、この記事では、そのストーリについて詳しくみてみます!
「痛いの痛いの飛んでいけ」MV
「擬態するメタ」が手掛けたTOOBOEのMVは、『心臓』と『錠剤』に続いて3作目になります。
『心臓』はこちら。
『錠剤』はこちらです。
今回の『痛いの痛いの飛んでいけ』のMVは、『錠剤』のMVの前日譚になっています。
『錠剤』はメズという女の子とエテという青年の物語でしたが、『痛いの痛いの飛んでいけ』はゴズキという女の子が主人公で、メズの姉になります。
『痛いの痛いの飛んでいけ』のMVの最大の特徴は、画面が左右で2分割されていること!
左の画面が現実の世界、右の画面はパラレルワールドのような(主人公・ゴズキの)理想の世界、という構成になっています。
それでは早速みてみましょう。
出だしのサビ部分が終わり、幼いゴズキが母と歩いているシーンから物語が始まります。
現実の世界(左の画面)と理想の世界(右の画面)は、はじめ同じ映像が表示されていますが・・・
サーカスの団員と出会ったところで食い違いが出てきます。
現実の世界(左の画面)では、なんと母が、娘のゴズキをサーカスに売ってしまいます。
一方で、理想の世界(右の画面)では、ゴズキはそのまま母と幸せに暮らしていきます。。
※画像の出典は全てMVより
この辺りから、左右のギャップがひどくなっていきます・・・
サーカスに売られたゴズキは、ひどい仕打ちを受け、下働きを強いられます。
理想の世界と交差するシーンもありますが、現実の世界のゴズキは、すでに目が死んでいます・・・
そのうちサーカスに出演するようになったゴズキでしたが、ある日、サーカスの団長がトラに噛まれて死亡(ゴズキが世話をしていたトラでした)。
サーカスは解散になってしまいます。
団長のお葬式を終えて、同僚たちに別れを告げ、行くあてもなく街をさまようゴズキ。
そんなゴズキの目の前に現れたのは・・・
理想の世界では、優しい母と談笑する自分でしたが・・・
現実の世界では、自分を捨てた母、生まれたばかりの妹・メズ、メズの父の見知らぬ男の家族団らんでした・・・!
幸せそうな3人の姿をみて、絶望し、怒りに我を忘れるゴズキ。
そしてなんと・・・
ゴズキは、母が住む家に侵入して、母(+メズの父親)を惨殺してしまいます!!!
詳しくはMVでご覧ください。理想の世界で若いままの母、現実の世界で太ってしまった母のギャップにも注目です。。。
なお、現実の世界ではメズの父が母の横に寝ていますが、理想の世界に切り替わった瞬間はゴズキ自身(またはゴズキの父?)が寝ているなど、とても芸が細かいです。
赤ん坊の妹・メズも、自分と母が幸せに暮らしている理想の世界(右の画面)では、存在していませんね。。
なおゴズキは、自分と違う境遇で暮らしていた妹・メズに嫉妬して、一時は殺そうとするも、結局は自分で育てることにします。
その後は、MV初めのシーンの通り、メズを養いつつも殺人犯として警察に追われ続け、ボロボロになるゴズキ。
※下の画像の、現実の世界(左の画面)では、一瞬、『錠剤』で出てくるエテの影が映ります!
最後は、森の中で警察に捕まりそうになりますが、「桃郷」の敷地内(治外法権?)に逃げるシーンで、MVは終わります。
森の中で転んだとき、母が手を差し伸べてくれる幻想を見ますが、既に年老いた母の姿を知っており、さらに殺害した後にもかかわらず、その姿は若い頃の優しかった母なのが悲しいところです。。
なお「桃郷」は、マフィアのボス・桃太郎たちが支配する巨大な風俗施設ですが、ここから『錠剤』のMVに続くことになります。
その後、けっきょくゴズキは「桃郷」の幹部に殺されます。成長したメズが敵討ちで幹部を殺すシーンから、『錠剤』のMVは始まります。
『痛いの痛いの飛んでいけ』MV考察まとめ
この記事では、TOOBOE『痛いの痛いの飛んでいけ』のMVの内容について詳しくみてみました。
『心臓』・『錠剤』に続き、とても考察のしがいのあるヘビーな物語になっています。
最後までお読みいただきありがとうございました。